【人工透析と人工関節】障害年金を受給できる?
人工透析や人工関節は、障害年金の受給対象です。詳しくない場合は札幌などにある相談所で、プロのアドバイスを受けましょう。業種によっては年金を受給しながら働く事も可能です。
腎臓機能が弱くなり、日常的に人工透析をしている人がいます。人工透析とひと言で言っても、普通の人が考えると休めない通院をずっと続けなければいけない状態なので、大きな負担になっています。そればかりではなく費用も掛かるため、それなりに確立した制度を利用して負担を減らしていくべきでしょう。どういった精度があるか、障害年金が使えるかを見ていきます。
人工透析に関する基礎知識

人工透析は、腎臓の機能が弱くなり、人の活動にとって必須である血液の濾過が出来なくなった人が受ける治療です。治療というより体の機能にとって必要な行為であり、週に3回、時間はそれぞれ4時間ほどかかるという大きな作業となります。身近に人工透析をしている人がいると知っていたとしても、どれぐらいの負担であるかを知っている人は少ないかもしれません。
週に12時間、月に直すと48時間なので丸々2日は治療していると考えると、どれだけ大きなものか分かるものです。これは雨の日も風の日も、災害の日でも休めないものだと考えると、どれだけ重要なものかわかるでしょう。残業や重労働など、その人にとって出来ない事というもの出て来るため、会社が雇う場合にはしっかりと理解した上で扱わなければなりません。ただ、人によって可能な行動が事なるため、医師の診断を見て確認し、詳しい人の意見を聞きつつ業務範囲を決めることも重要です。
この人工透析を行っている人は実はかなりの数がおり、制度としてもフォローがされているのでしっかりとそれを利用するといいでしょう。特に障害年金とは切っても話せない関係にあるため、障害年金を受給して経済面ではまず安定した上で、周りの環境を調整していくのが一般的となっています。
人工関節に関する基礎知識

人工関節もそれほど珍しいものではありません。先天的なものもありますが、多くは事故などで失われた機能を補完するために利用されています。定期的なメンテナンスは人工透析ほど頻度は高くないですが、手足を使う頻度を考えれば負担が直結してしまうため、雇う側もしっかりとした考えが必要です。
特に足に人工関節を入れている場合、その人が通常の歩行は可能でも重い荷物を運ぶ事が難しくなります。
本人が大丈夫という場合が面倒になったりする問題ですが、前提条件として重い物を持たせないと決めたならば、持たせてはいけません。出来る出来ないで言えば出来たとしても、いざ何か問題が起こった時にそれが原因だとしたら様々な問題が起こるからです。社内だけでなく、情報が漏れた場合には社外からも社会的責任を追求される可能性すらあります。
基本的には重い荷物を持たせないという分かりやすい指標があるので、それを守った上でメンテナンスなどの定期的なものを前提条件に加え、仕事をさせるといいかもしれません。足に人工関節を入れていた場合であっても車椅子を使っているならば条件が車椅子になるため、むしろそちらの方が作業の割り振りが分かりやすいでしょう。多少歩けたとしても就業時間は車椅子を使って作業する、といった条件付けが重要です。
障害年金の受給が可能かどうか

人工透析を行っている人は障害年金の受給は可能です。そもそも日常的に大きな負担が発生しているため、すでに受給している人も多いのではないでしょうか。男性で40代なら障害厚生年金3級で、年額58万円ほど受給出来ます。条件はそれぞれ違って来ますが、おおよそそのぐらいの金額になります。
これは、見えている金額以外にも週に12時間も拘束される部分や、その行き帰り、仕事内容に及ぼす影響を考えると決して高くない金額と言えるでしょう。雇う側としても、総合職でバリバリ何でも任せられるかと言うと難しいところがあり、障害者枠になるのも仕方ない部分と言えます。
実は人工関節も障害年金の条件を満たすことが出来ます。ただし、2014年4月までは一律に障害者手帳を支給されていた条件が見直され、もっと細かい条件が付けられているので、自身の条件を見合わせて申請を検討するといいでしょう。人工関節に関しては今度どうなるかわからないという話も聞こえて来ており、障害者手帳の範囲から外される可能性もあるようです。早めに申請しておくと後から外されたりしない可能性を考えれば、早めに動いておくといいかもしれません。制度の条件はともかく自身の身は一つなので、とにかく快適な生活を送れることを優先しましょう。
障害年金を請求をする際に知っておきたいポイント

自身に障害があるからこそもらえる障害年金ですが、障害年金をもらっていると働いてはいけない訳ではありません。体への障害の多くはフォロー可能なものであり、足が人工関節であっても車椅子でパソコン作業は問題なく出来ます。同様に人工透析が定期的に必須であっても、シフト勤務の定時退社が当たり前であればそれほど問題ではないのです。
事務職よりも工場の方が機械を動かす関係で時間に正確だという要素もあり、業種によってはデメリットをほぼ無視することも可能であるという事が、知っておきたいポイントなのは間違いありません。テレワークが出来る仕事はそもそも通勤しなくていいですし、座ったままで働けるなら車椅子でもいいのです。
ただし、精神疾患に関しては審査が下りない場合があるのは確かです。やはり頭が全てを判断するところなので、そこがおかしくなって障害年金を受給しているのに働くというのは条件が違ってきてしまうのでしょう。
人工透析も人工関節もそれとは違っているため、身体のデメリットを理解しつつ、もらえるものはもらいつつ働ける環境を探すのが正しい道でしょう。こういった問題は狭いコミュニティですが、ネットで繋がる事で様々な意見をもらえることも多く、同じ環境にある人に知り合いを増やすと、多くの助言が得られます。
障害年金のプロに相談

しかし手っ取り早いのは、プロに相談する事です。札幌では相談所があるため、これまで人工関節だけど障害年金を受給していなかった、といった人は相談してみるといいでしょう。障害年金をもらっていると普通の仕事を回してもらえない、といった悩みはあるもので、会社側の意見も当然あります。しかし前述したように前提として上手く利用すれば、自分にあった会社もいくらでもあるのです。
相談所ではどういった業種がそれらの人材を募集しているか、というものまで教えてくれるので、障害年金自体の申請だけでなく今後どうしていくかなどの相談もしてみましょう。特に最近自分がそうなってしまった人などは、身近に同じ環境の人もおらずどうしていいか分からないものです。特に会社の詳しくない人に聞いてしまうのが悪い手段で、とりとめもない意見を聞いて何も解決しないといった流れになりがちなので注意しましょう。
自分でネットを使って調べるのもいいですが、まずプロに全部の状態を伝えて意見を聞くのが一番なのは間違いありません。もちろん、制度の隙をつくような事はしてはいけませんが、それよりもずっと不便な状態のままでいる人が多いために、こういった相談所が作られているのです。不便なのだからその負担を考えて障害年金を受給するというのは、まっとうな手段といえるでしょう。
障害年金は人工透析は当然のこと、人工関節でももらえる可能性が高いのです。自身の状況をよく把握し、プロに相談して年金の受給やその後の仕事をどうするかなどを考えて行きましょう。精神病以外は受給しながら働く事も可能なのです。